軽元素同位体制御工学の実現に向けたダイヤモンドの物性解明

研究課題情報

体系的番号
JP16H03861 (JGN)
助成事業
科学研究費助成事業
資金配分機関情報
日本学術振興会(JSPS)

科研費情報

研究課題/領域番号
16H03861
研究種目
基盤研究(B)
配分区分
  • 補助金
審査区分/研究分野
  • 理工系 > 総合理工 > 応用物理学 > 結晶工学
研究機関
  • 関西学院大学
研究期間 (年度)
2016-04-01 〜 2019-03-31
研究課題ステータス
完了
配分額*注記
17,030,000 円 (直接経費: 13,100,000 円 間接経費: 3,930,000 円)

研究概要

本研究では、同位体濃縮によりフォノン特性に大きな影響があるダイヤモンドに関して、物性そのものにフォーカスして計測・解析を行った。同位体制御合成に関しては酸素を高濃度供給する条件を適用し、12C同位体濃縮自立結晶の成長に成功した。弾性に関して、4結晶対称反射型X線回折で超精密格子定数等を得た。ブリルアン振動法を用いた計測を行い13C結晶の弾性定数精密値を得た。極低温下における一軸性応力下フォトルミ・微分吸収分光を行い、12C結晶の自由励起子遷移が一軸性応力によって分裂することを初めて観測した。また12Cと13Cのギャップ差およびフォノン・エキシトンに対する同位体効果を精密同定することに成功した。

同位体制御した結晶材料は、例えばシリコンでは材料物性そのものは不変であるが、軽元素のダイヤモンドで12C同位体濃縮した結晶は物質中最高の熱伝導がさらに1.5倍になるなど、「別物質」のような物性を有する。本研究では物性そのものにフォーカスして計測・解析を行い、同位体制御の効果が物性に及ぼす影響を研究した。高品質純化結晶の合成、弾性・光学物性の精密計測、新たな物性に関する知見などが得られた。周期律表の2周目の元素は、宇宙・地球に最も多く存在しており、同位体制御により「ありふれた軽元素から極めて有用な物質創生」できる可能性が大きく、今後化合物材料などへの展開が期待される。

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