三次元時間分解・その場観察を基礎とした凝固組織のダイナミクスの構築と展開
研究課題情報
- 体系的番号
- JP17H06155
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 17H06155
- 研究種目
- 基盤研究(S)
- 配分区分
-
- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 理工系 > 工学 > 材料工学 > 金属・資源生産工学
- 研究機関
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- 京都大学
- 研究期間 (年度)
- 2017-05-31 〜 2022-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 169,260,000 円 (直接経費: 130,200,000 円 間接経費: 39,060,000 円)
研究概要
凝固工学の発展には金属材料の凝固現象を実証的に把握することが不可欠であるが、その手法が限られてきた。本課題では、金属材料(Sn、Al、Ni、Fe合金など)のデンドライト成長による組織形成過程を三次元でその場観察できる時間分解コンピューテッドトモグラフィー(4D-CT)を、放射光の特長を活かした観察手法と熱力学原理に基づいた再構成手法の開発により実現した。この手法開発により、二次元・三次元での観察が可能になり、鉄鋼材料における新たな凝固・変態過程の解明と変態後の組織形成への影響、鋳鉄におけるグラファイト生成機構、Al合金の固液共存体の変形機構など金属材料の凝固現象を実証的に明らかにした。
世界において代表的な放射光施設であるSPring-8の高輝度・高平行度の単色X線を利用したコンピュータ断層撮影(CT)により、鉄鋼材料、アルミ合金などの金属材料が液相から固体に変態する過程において時々刻々と変化する凝固組織の三次元観察を実現した。観察に基づく実証的研究により鉄鋼材料などの凝固組織の形成過程やアルミ合金の凝固過程での変形機構が明らかになり、凝固ダイナミクスの新たな学理の構築に結びついた。例えば、鉄鋼材料では従来考えられてきた凝固・変態と違う形態を見出し、組織制御などに応用できる可能性を見出した。これらの知見は金属材料の製造プロセスの発展に寄与する。