高齢者を対象とした万引きの再犯防止プログラムの開発およびその効果の検証
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- 大久保 智生
- 研究代表者
- 香川大学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP17K04421 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 17K04421
- 研究種目
- 基盤研究(C)
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 人文社会系 > 社会科学 > 心理学 > 臨床心理学
- 研究機関
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- 香川大学
- 研究期間 (年度)
- 2017-04-01 〜 2020-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 3,900,000 円 (直接経費: 3,000,000 円 間接経費: 900,000 円)
研究概要
研究成果としては、万引きGメンと呼ばれる店内保安員を対象としたPAC分析から、効果的な対応として高齢者の万引き犯の背景を考慮しながら、タイプによって対応を変えていく必要性が示唆された。精神科医を対象とした調査から、クレプトマニアの診断は難しく、ふりをしている人も多く、積極的に診断することには是非が問われていることが示唆され、教育プログラムの必要性も明らかとなった。店舗での実践研究から、店舗における高齢者への買い物支援の効果と声かけを中心した店員教育の効果が示唆された。また、警察と連携して高齢者の万引き犯とその家族に配布するためのリーフレットを作成した。
研究成果の学術的意義や社会的意義としては、これまで考慮されてこなかった高齢者を含めた万引きの再犯防止に焦点を当て、その支援や教育に関する研究を行った点が挙げられる。特に、実際に万引き犯を捕捉するのは万引きGメンと呼ばれる店内保安員であり、窃盗癖なのかどうか診断するのは精神科医である。こうしたこれまでに焦点が当てられなかった対象に焦点を当て、効果的な支援や教育を検討した点にも学術的意義があるといえる。さらに、こうした研究や先行研究を踏まえ、警察と連携して捕捉された高齢者の万引き犯とその家族に配布するリーフレットを作成した本研究の試みは全国初のものであり、大きな社会的意義があるといえる。