植物セラミドを用いた新規口腔乾燥治療法の開発と多軸的評価

研究課題情報

体系的番号
JP17K12052
助成事業
科学研究費助成事業
資金配分機関情報
日本学術振興会(JSPS)
研究課題/領域番号
17K12052
研究種目
基盤研究(C)
配分区分
  • 基金
審査区分/研究分野
  • 生物系 > 医歯薬学 > 歯学 > 社会系歯学
研究機関
  • 鹿児島大学
研究期間 (年度)
2017-04-01 〜 2020-03-31
研究課題ステータス
完了
配分額*注記
4,420,000 円 (直接経費: 3,400,000 円 間接経費: 1,020,000 円)

研究概要

本研究の目的は,パイナップルから抽出したグルコシルセラミド(GCP)の経口摂取が口腔乾燥患者の口腔水分量および口腔乾燥症の症状に及ぼす影響を評価することである.口腔乾燥の自覚症状を持つ16名を2群に無作為に割り付けた.一方のグループにはGCP錠,次いでプラセボ錠を投与した.もう一方のグループは逆の順序でサンプルを投与した.参加者は,最初の試験サンプルの錠剤を1日1回朝食後,2週間連続で服用した.4週間のウォッシュアウト後,もう一方の試験サンプルを2週間連続で服用した.舌粘膜水分量,口腔乾燥の自覚症状,茸状乳頭数を評価した.その結果,GCP錠服用後のみ舌粘膜水分量の値とVAS値が有意に改善した.

口腔乾燥患者の舌粘膜は舌乳頭が委縮し保水しにくいため,舌粘膜の水分量が低下し, 口腔乾燥感が悪化する.本研究では,すでに皮膚領域などで効果が認められているパイナップルセラミド(GCP錠)の経口摂取が,舌粘膜での保水効果を高め口腔乾燥感を改善するとの仮説を検証した.GCP錠の摂取後にのみ口腔水分量の値とVAS値が改善された結果は,超高齢社会において今後ますます増加すると考えられる口腔乾燥症患者に対し,既存の保湿剤などの対症療法に替わる新規保湿法として有効であり,口腔乾燥症に対する治療効果の向上につながることが示唆された.

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