漢魏六朝期楽府詩の総合的研究
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18H00650
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18H00650
- 研究種目
- 基盤研究(B)
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 小区分02020:中国文学関連
- 研究機関
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- 神戸大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2022-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 10,010,000 円 (直接経費: 7,700,000 円 間接経費: 2,310,000 円)
研究概要
雅楽は国家の祭祀・儀式において演奏され、その重要性は比類なきものであった。また歌詞は当代きっての文人の制作にかかるものである。しかしながら歌詞の難解さといわゆる文学性の低さのせいか、重要性は認識されていながらも、これまで取りあげられることが少なかった。本研究では『宋書』楽志二の定本の確定と訳注の作成によって、その詳細を明らかにすることができた。また「郊祀歌」「安世房中歌」が、すでに儒学の経典に近い位置づけをされていたこと、同時代の歌詞も柔軟に活用しながら、新たな歌詞を制作する過程を明らかにした。
雅楽の歌詞は難解なために、中国古代史、制度史、思想史の研究者に敬遠されることが多かったが、本研究成果の公表によって、こうした方面の研究の進展に資することができる。中国古典文学研究においても、いわゆる文学作品の範疇を拡大して考察することができよう。日本古典にもこうした雅楽とその歌詞は大きな影響を及ぼしていることから考えて、日本文学や歴史の研究者のみならず、広く関心をもっている社会一般の人びとにも、信頼できる確かな材料を提供することで貢献することができる。