ガス惑星の大移動は生まれたてのS型小惑星を破壊したのか?
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18H01269
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18H01269
- 研究種目
- 基盤研究(B)
- 配分区分
-
- 補助金
- 審査区分/研究分野
-
- 小区分17010:宇宙惑星科学関連
- 研究機関
-
- 広島大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2022-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 16,900,000 円 (直接経費: 13,000,000 円 間接経費: 3,900,000 円)
研究概要
原始太陽系が誕生して間もない頃,原始木星・土星といった巨大ガス惑星が太陽系内を大きく往復移動し,この惑星大移動が引き起こした重力散乱は,小惑星同士の衝突を誘発したと推測されている。本研究計画は,小惑星の欠片である隕石試料を用いて,衝突の痕跡である高圧鉱物やコンドリュールの変形組織等を用いて,小惑星の破壊のメカニズムやプロセスを明らかにし,“ガス惑星は小惑星の壊し屋であったか?”を検証した。
原始太陽系内での激しい天体同士の衝突は現在の小惑星に多様性や熱進化をもたらした。天体衝突現象の解明は,数値シミュレーションや衝突実験が中心で,小惑星の欠片である隕石試料を用いた研究は少なく実証性に乏しい。本研究計画では,衝突実験やモデルだけでなく,隕石中の高圧鉱物の種類,組み合わせ,化学組成や粒子サイズ等に基づき衝突が起きた際の圧力や温度を読み取り,天体の破壊プロセスを解き明かした点に学術的な意義がある。