意匠性に配慮した既存木造建築の開口部補強構法の開発
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18H01582 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 18H01582
- 研究種目
- 基盤研究(B)
- 配分区分
-
- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 小区分23010:建築構造および材料関連
- 研究機関
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- 東京大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2023-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 16,120,000 円 (直接経費: 12,400,000 円 間接経費: 3,720,000 円)
研究概要
本研究は、透光性のある材料を用いた既存木造建築の開口部補強方法の提案、実験的検証、普及のための認定取得を目的としている。現在様々な補強構法が開発、活用されているが、計画・意匠的な要求と構造性能の確保、更にこれを実現するための予算(経済性)との調整は容易でない。本研究では、多くの既存木造建築を対象とした現地調査を踏まえ、計画的に無理なく、意匠性に配慮し、流通材(アクリルと木格子)を用いることで比較的安価な開口部補強構法を提案した。更に実物大の開口部補強の静的水平加力試験によりその性能を検証し、広く活用されることを目的に構造性能を検証する目的として行った。
わが国の既存建築物の約6割は木造建築であり、そのほとんどは個人資産である木造戸建て住宅である。既存木造住宅の利活用・改修の際に、計画・意匠的な要求と構造性能の確保とこれを実現するための予算(経済性)との調整がつかず、改修工事を断念あるいは建て替えるという選択が取られることが多い。 本研究費により、提案した木格子と透過性のある面材を利用した補強方向は、構造的に有効・計画的に無理なく・意匠的に遜色なく・施工性の良い・経済的にも無理のない、補強構法であり、学術的・社会的な意義は非常に高いといえる。