古代~中世の「鍮石」と「真鍮」の研究-金に等しい価値があったころ-

  • 西山 要一
    研究代表者
    奈良大学
  • 植田 直見
    研究分担者/共同研究者
    公益財団法人元興寺文化財研究所
  • 桐野 文良
    研究分担者/共同研究者
    東京藝術大学
  • 野尻 忠
    研究分担者/共同研究者
    独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館
  • 早川 泰弘
    研究分担者/共同研究者
    独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所
  • 今津 節生
    研究分担者/共同研究者
    奈良大学
  • 東野 治之
    研究分担者/共同研究者
    奈良大学
  • 関根 俊一
    研究分担者/共同研究者
    奈良大学
  • 望月 規史
    研究分担者/共同研究者
    独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館
  • 成瀬 正和
    研究分担者/共同研究者
    東北芸術工科大学

研究課題情報

体系的番号
JP18H03591 (JGN)
助成事業
科学研究費助成事業
資金配分機関情報
日本学術振興会(JSPS)

科研費情報

研究課題/領域番号
18H03591
研究種目
基盤研究(A)
配分区分
  • 補助金
審査区分/研究分野
  • 中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
研究機関
  • 奈良大学
研究期間 (年度)
2018-04-01 〜 2022-03-31
研究課題ステータス
完了
配分額*注記
38,740,000 円 (直接経費: 29,800,000 円 間接経費: 8,940,000 円)

研究概要

日本の中世に真鍮(鍮石・黄銅)製品は存在しないとする定説に対して、平安~安土桃山時代の経典、仏具、漆工品などを科学分析して、中世に真鍮製品が存在することを証明し、古代の法隆寺宝物、江戸時代の銭貨などを合わせ、古代から近世に継続する真鍮の歴史を構築した。そして中世までの真鍮製品は外国製品の輸入で、近世初頭に初めて真鍮製品の製作が始まったことや、中世の紺紙金字経に限って輸入真鍮インゴットを使用したことを明らかにした。 あわせ朝鮮半島・高麗時代の仏具等の科学分析、韓国協力者による三国時代鋳造具と李朝貨幣の分析によって朝鮮半島の真鍮史も明らかにし、真鍮の日本への伝来の手がかりを得ることができた。

日本の中世に真鍮製品は存在しないと定説のごとくいわれてきたのに対し、本研究の科学分析と史料研究によって中世にもその存在と利用を明らかにして、古代から近世に連綿と続く日本の真鍮史を構築し、日本の金属技術史を書き換えることができた。さらには朝鮮半島の真鍮史の概要も明らかにし、日本への真鍮の伝来の道の一端を示した。 これらの成果は、真鍮史と金属技術史の新しい姿を示したのみならず、東アジアにおける文化・技術・経済の交流の実態を明らかにし、真鍮が生活・習慣の変化などの社会変革をもたらしたことを示すことができた。西アジアが発祥の地といわれる真鍮のグローバルな存在意義を示すことができた。

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