占領初期沖縄における「チャイナ部隊」と米・中関係

研究課題情報

体系的番号
JP18K01973
助成事業
科学研究費助成事業
資金配分機関情報
日本学術振興会(JSPS)
研究課題/領域番号
18K01973
研究種目
基盤研究(C)
配分区分
  • 基金
審査区分/研究分野
  • 小区分08010:社会学関連
研究機関
  • 日本女子大学
研究期間 (年度)
2018-04-01 〜 2024-03-31
研究課題ステータス
交付
配分額*注記
4,290,000 円 (直接経費: 3,300,000 円 間接経費: 990,000 円)

研究概要

本研究の目的は、占領初期の沖縄に駐留していた中華民国国民党軍すなわち「チャイナ部隊」について、実態を明らかにし、米軍とどのような関係にあり、沖縄住民の生活にどのような影響を与えたのか考察することである。 2022年度は、沖縄県立図書館、琉球大学図書館、沖縄県公文書館等において、研究課題に関連する文献・文書等の収集とその整理・検討に努めた。特に市町村史、字誌など、地域史資料を重点的に調査した。加えて、「チャイナ部隊」が駐留していた屋慶名と首里、普天間周辺等で調査を継続して実施した。また、台湾側の資料について、コロナ禍で渡航が困難なこともあり、現地の研究者の協力を得て、1940年代後半に沖縄に派遣されたBOSEY(行政院物資供応局)や中国憲兵隊に関して、台湾の公文書館等で、公文書や新聞記事等の諸資料、先行研究や手記等の情報などの収集・調査を開始し、大きく進展した。 報告書のまとめに向け、沖縄資料、アメリカ資料、台湾資料などの班に分かれて、また研究課題のメンバー全員でオンライン研究会を継続的に実施し、これまでに収集したデータについて分析した。さらに、近年発表されたものを含め、チャイナ部隊に関連する先行研究について考察を深めた。特に、12月2日の研究会では伊江島の関係で『沈黙の記憶』(謝花直美著、2022年、インパクト出版会)などを、2月19日の研究会では米軍資料の関係で『暴力と差別としての米軍基地』(林博史著、2014年、かもがわ出版)などを取り上げた。

2022年度までの成果を踏まえ、沖縄、中国、アメリカ側について、研究分担者や研究協力者と連携し、専門性を踏まえて設けた班ごとにまた共同で、資料収集やインタビュー調査を実施し、分析を進め、成果を口頭報告や論文として発表する。その際、対面での開催が困難な場合は、2022年度と同様にインターネットを活用して実施する。 2023年度は、まず、新型コロナウイルスの影響で2022年度に実施できなかった資料調査、インタビュー調査を実施し、研究を進める。2023年度も同様に渡航が困難な場合は、調査地域の専門家に協力を依頼するなどの方法をとる。 最終年度となるので「チャイナ部隊」について、沖縄、日本、中国、アメリカ側の分析、日系・沖縄系二世の役割の分析を実施し、駐留の根拠となった協定とその運用の実態を明らかにし、研究成果をまとめる。報告書を作成し、研究会等を主催して発表する。

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