中国都市部における産育文化の変容と受容 ー家政サービス員を中心にー
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- 翁 文静
- 研究代表者
- 九州大学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18K12599 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 18K12599
- 研究種目
- 若手研究
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 小区分04030:文化人類学および民俗学関連
- 研究機関
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- 九州大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2024-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 4,160,000 円 (直接経費: 3,200,000 円 間接経費: 960,000 円)
研究概要
本研究は、中国の産後の養生習俗である「月子」を取り上げ、「月子」の専門家である「月嫂」の実践の分析を通して、「月子」の変容と再構築の一端を探るものである。本研究はまず、「科学月子」の表象や言説を分析し、「科学月子」と伝統的な「月子」習俗との違いを明らかにした。次に、実践コミュニティという概念を用いて、「月嫂」を養成するトレーニングセンター、研修病院、「月嫂」の職場における産育実践の形成と遂行を明らかにした。最後に、「月子」の変容を資格化、医療化、早期教育化、商業化および伝統の創出という5つの特徴に分けて考察した。
まず、産後養生という産育期間への着眼点の重要性が上げられる。近年の人類学的研究では出産の医療化が注目されていますが、産後のケアについてはまだ研究が少ない状況です。また、女性の健康や育児に関連する問題が増えており、この研究は産後のケアの重要性と人々との関わりの再認識を促している。さらに、中国の「月嫂」という特殊な育児専門家の活動を通じて、新しい協働関係や育児の可能性を提案している。核家族化が進む現代社会において、家族や地域との関係性に注目が集まっている。