流体問題における粘性係数依存性を克服する有限要素スキームとその高速求解法の確立
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- 内海 晋弥
- 研究代表者
- 北海道大学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18K13461 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 18K13461
- 研究種目
- 若手研究
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 小区分12040:応用数学および統計数学関連
- 研究機関
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- 北海道大学
- 学習院大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2024-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 2,470,000 円 (直接経費: 1,900,000 円 間接経費: 570,000 円)
研究概要
非圧縮粘性流体の運動を記述するナヴィエ・ストークス方程式を適当な境界条件と初期条件の下で考える.本研究では「粘性係数が小さいときのナヴィエ・ストークス問題の有限要素解を,いかに高精度かつ高速に得るか」を中心的な問いとしていた.この問いに答え,粘性係数に対する頑強さと,計算効率の良さを両立する有限要素スキームを提案し実装した.特に,圧力の高精度近似という観点に着目した方法を提案した.さらに,数値解と厳密解に対する粘性係数依存性に着目した誤差評価を導出し,頑強さの数学的な保証をした.
ナヴィエ・ストークス方程式は流れを記述する基礎的な方程式であり,その解の高精度な数値計算法を確立することは,複雑な構造物の周りの水や空気の流れを解析し産業応用へ寄与する点,また,豊富な数値例の観察により解の性質に関する数学解析の研究に寄与する点において重要である.さらに,高速な数値計算を可能にすることにより,大規模ではないパーソナルコンピュータにおいても複雑な設定の問題が計算できるようになり,高度なシミュレーション技術を普及することができる.