タワーの風下側にロータを配したダウンウィンド風車は,低コスト化,大型化による風力発電の普及拡大に有効なコンセプトとして期待されているが,ロータ~タワー間の空力干渉(RTI)が大きな技術課題である.風車の解析・設計には,一般に解析負荷の低い翼素運動量(BEM)理論が使用されるが,従来のBEMではRTIが適切に考慮されていない.本研究では,BEMを揚力線理論やポテンシャル法と統合し,RTIを考慮した拡張BEM理論を構築し,空力弾性解析ソフトに実装し, RTIを考慮したダウンウィンド風車の設計指針を明らかにする.さらに,本研究成果は,推奨方法として国際機関に提案し,世界的な普及・定着を図る.