この研究はより低侵襲で安全性の高い呼吸器外科領域の周術期管理および術中管理を目的とした研究である。経皮血液ガスモニタは、NICU(新生児集中治療室)ではその有用性・低侵襲性から広く普及しているが、成人呼吸器外科領域における使用に関する検討はほとんどない。当院では少数の使用経験から、①術中においてEtCO2より経皮血液ガスモニタの方が実際のPaCO2とよく相関し、高精度である事を明らかとし、②術後においては定期的な動脈血液ガス分析より、経皮血液ガスモニタリングの方が術後合併症の早期発見、治療に有用かつ低侵襲であると考えた。本研究では経皮血液ガスモニタの有用性及び安全性の検討を目的とする。