トップダウン方式による短期間のデング媒介蚊発生源対策として、生物学的防除として媒介蚊幼虫を捕食する小型淡水魚の貯水容器へ散布のみの実施及び併せて殺虫剤網戸設置を加えた対策を実施した場合の防除効果を比較した。デング流行地であるベトナム南部地域での試験実施の結果、共力剤を添付した殺虫剤網戸の使用は殺虫剤抵抗性蚊の防除にも効果があることが確認された。しかし、少なくともベトナム都市部では保水容器への小型淡水魚散布などの発生源対策は殺虫剤網戸の配布・設置と並行して短期間で実施するトップダウン方式の対策としては適切でないことが明らかになった。