学校図書館と大学図書館のサービス的・人的連携の実態調査と活用施策のモデル化
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- 小野 永貴
- 研究代表者
- お茶の水女子大学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP25907014
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 25907014
- 研究種目
- 奨励研究
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 教育学・教育社会学
- 研究機関
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- お茶の水女子大学
- 研究期間 (年度)
- 2013-04-01 〜 2014-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 300,000 円 (直接経費: 300,000 円)
研究概要
新学習指導要領では学校図書館を利用した学習内容の記述が増加したが、学校図書館単独では高度な教育内容へ全て対応することは困難な場合も多い。そのため、図書館連携による資料やサービスの補完が注目されるが、学校図書館と公共図書館の連携に関する事例調査は多数あるものの、学校図書館と大学図書館の連携に関する研究は少ない。そこで本研究は、図書館における高大連携の実態を明らかにすることを目的とし、調査を通して連携形態の類型化を行った。本研究期間では、対象を国立大学附属学校の一部に絞り、公開されている学校要覧やオンライン資料の調査、実地訪問および聞き取りを実施した。その結果、主に以下のような連携形態が確認された。 (1)附属高校生に対する大学図書館利用権の発行による、附属高校生の自主的な大学図書館活用 (2)附属高校教員が教材資料を大学図書館で収集したり、授業のための団体貸出・学内配送等の授業支援 (3)附属高等学校を有しない大学等における、近隣の高校生への学習環境の開放や、修学旅行等の見学としての高校生の受け入れ (4)附属学校の学校図書館担当職員が、大学図書館職員の人事異動の一環で配置される人的体制 (5)大学図書館職員・教員や学生スタッフによる、高校生への図書館活用指導や学校図書館運営支援の直接的な実施 一方で、大学図書館の物理的受け入れ能力の限界や、利用指導の不十分、図書館システムの非連携等の制約により、連携体制が有効活用されていない場合も多いことが明らかとなった。また、多くの連携は学校図書館が大学図書館から支援を受ける形態であり、大学図書館が学校図書館からメリットを得られる事例は少なく、連携の非対称性も明らかとなった。将来的な持続的連携のために、相互に利点のある連携形態を構築することが、今後の課題となる。
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1040000782277637888
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- KAKEN