ジェイムズ・ジョイスと東アジア中心の脱欧入亜論

研究課題情報

体系的番号
JP26370283
助成事業
科学研究費助成事業
資金配分機関情報
日本学術振興会(JSPS)
研究課題/領域番号
26370283
研究種目
基盤研究(C)
配分区分
  • 基金
審査区分/研究分野
  • 人文社会系 > 人文学 > 文学 > 英米・英語圏文学
研究機関
  • 岩手県立大学
研究期間 (年度)
2014-04-01 〜 2019-03-31
研究課題ステータス
完了
配分額*注記
4,550,000 円 (直接経費: 3,500,000 円 間接経費: 1,050,000 円)

研究概要

本研究「ジェイムズ・ジョイスと東アジア中心の脱欧入亜論」は、ヨーロッパ文化の異端者ジョイスの東洋との関わりを、日本を中心に考察した。極東地域、特に日本や中国がどのように英文学で言及され、表現されてきたのか。東アジアが英文学にどう影響を与えてきたのかを考察した。第1次大戦とモダニズムの関係、ジョイスとJ.D.サリンジャーの仏教的視点からの比較、ジョイスと黒澤明、「スター・ウォーズ」の因果関係、ジョイスの日本語・中国語の学習状況、俳句の影響、イエズス会教育の功罪等を研究した。交付を受けた5年間において、国際学会発表10件、学術雑誌掲載論文6件(内1件を韓国で出版)、図書出版2件という成果を上げた。

脱欧入亜論という用語は陳腐なものかもしれない。だが、欧米中心に研究されてきたジェイムズ・ジョイスの研究方向としては新しい試みと言える。研究を開始した2014年は第一次大戦開戦百周年であり、まず第一次大戦期に、オリエンタリズムがジョイスはじめモダニスト作家たちにいかに影響を与えたかを研究した。2015年には仏教の影響と能の影響、2016年には黒澤明と『スター・ウォーズ』とジョイスの意外な関係、俳句の影響など、これまであまり研究されてこなかった様々な東洋的視点からジョイス作品を再考することで、ジョイス研究の脱欧入亜論を目指したのである。本研究が今後の日本の英文学研究の新たな指標となることを願う。

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