サトイモの収量成立に関する解析的研究
研究課題情報
- 体系的番号
- JP61480037 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 61480037
- 研究種目
- 一般研究(B)
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 農学 > 農学 > 作物
- 研究機関
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- 愛媛大学
- 研究期間 (年度)
- 1986 〜 1987
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 7,000,000 円 (直接経費: 7,000,000 円)
研究概要
作物の生産力は, 遺伝的要素を始め, 種々の栽培および環境要因によって支配されており, その総合結果が生産量として規制される. サトイモの生育に関する資料は乏しく, 収量も他のイモ類に比して低位である. そこで, 環境要因, とくに日長, 土壌水分および土壌温度と生育反応について, 生理・生態面から把握し, 物質生産向上のための環境資料を得る目的で実験を行った. 1.主茎葉の出葉速度は, 短日条件で生育の後半に早くなり, 土壌水分の減少や土壌温度の高, 冷温で遅くなる. 出葉枚数は, 短日条件でやや多くなる. 2.同一葉位における葉位別葉面積と葉柄長との間には, 何れの場合にも高い正の相関関係がみられる. 葉面積, 葉柄長は長日条件下で大となり, 短日, 土壌の乾燥, 湿潤および高温, 冷温の条件下で小となる. 3.葉身の寿命は, 一般的には40〜50日程度であるが, 上位数枚は55〜80日と長くなる. この寿命は, 短日および土壌の高, 冷温条件では短くなる. 4.温度に対する光合成反応は, 適気温として22〜25°C, 適地温として20〜30°Cの範囲にみられた. また, 温度係数は壮葉で2.05, 老化葉で1.62であった. 5.土壌含水量によって葉面積が異なり, そこでの光合成量は葉面積に追随し, 光合成速度は葉身窒素濃度に追随する傾向がみられた. 6.乾物生産は, 葉身, 葉柄の地上部器官の増大が先行し, ついで根, さらに塊茎の地下部器官が増大する. 7月中旬より分球の着生・肥大に伴いイモの乾物割合が大となり, 生育後期にはイモへの乾物分配率が著しく大となる. 7.乾物生産に好適な土壌含水量(圃場容水量)は, 地上部での60%に対し地下部では80%となり, その水分域が異なった. 8.土壌温度も生育に影響し, 高温では初期に一時的に生育が促進するがやがて停滞し, 冷地温では終始生育は遅延する.
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1040000782351319680
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- KAKEN