現在行われている子どもの一時保護制度には,子どもの権利保障等において多くの課題があり,従来の児童相談所に付設された閉鎖空間である一時保護所から,開放空間である児童養護施設等での委託一時保護を主体にする改革が進められている。本研究では,この新たな取り組みである委託一時保護において,子どもの権利保障と一時保護に求められる機能を両立するために必要とされるアセスメントとケアの実践のあり方をを明らかにすることを目的とする。a) 委託一時保護実施施設の実態把握と対応困難場面の抽出,b) 協力施設におけるアセスメントとケアの介入実践研究,c) 社会的養護への移行に関する経時的検討の3点から研究を行う。