我々は、小児のコホート集団を対象として視空間注意を惹起するタスクについて、アイトラッカー(視線追跡装置)を用いて行動学的指標の収集を継続している。本研究では、その蓄積されたデータを縦断的に解析することで視空間注意の発達の軌跡を描出し、子どもの認知行動のみならず、注意欠如・多動性障害などの発達障害についても、その神経基盤を明らかにする。さらに8歳ではアイトラッカーと近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)の同時計測を実施することにより、子どもの学習法について脳科学的な裏付けを与える。