日本は依然「ものづくり立国」であり、今後もコンテンツやサービス事業の強化と共に、製造業の持続的な成長・発展が不可欠であるが、近年、家電製品や自動車などの工業製品での日本の独自性が失われ、国際競争力が低下してきている。そうした中、日本の美意識は日本が活用すべき貴重な資源として注目に値する。 そこで本研究は「ものづくり立国・日本」の新成長に向けた価値創造の一助として、工業製品デザインにおいて日本の代表的な美意識の一つである「琳派」の美意識を対象に、工業製品の外観デザインで「琳派」の美意識を表現するための造形手法を明らかにすることを目的とし、その事例となるデザイン提案を行い、国内外に発信する。