これまで、科学への興味を規定する要因に関して多くの研究がなされ、「学校要因(指導法等)」「社会的要因(ジェンダー意識等)」「個人的要因(科学的能力等)」等の影響が示唆されてきた。しかしながら、科学嫌いや科学への無関心が生じるプロセスは十分に明らかになっていない。このプロセスが明らかになれば、学年進行による理科・科学への興味の低下(「理科離れ・科学離れ」)への解決策をより明確に打ち出すことが期待できる。以上から、申請者は科学への興味の変容・減衰に至るプロセスを明らかにすることを通して、「理科離れ・科学離れ」した層が科学に興味を持つことのできる介入のあり方に関して示唆を得ることを目指す。