本研究の目的はデジタル時代の建築資料をアーカイブする方法を探求しその実践例を示すことである。従来の近代建築アーカイブズは図面・スケッチ・書類・写真などの紙媒体資料と建築模型を主に扱ってきた。しかし建築の設計プロセスがデジタル化された現代ではデジタルデータを整理・保存し参照可能な形で公開する新しいアーカイブ手法が必要である。本研究ではコンピュテーショナル・デザインの先駆者として国内外で認知されている建築家・葉祥栄(1940~)の建築資料と作品を対象として、デジタル時代の建築設計資料をアーカイブする方法を実践的に構築する。