魚の体表は粘液に覆われた粘膜組織であり、それらは水中の病原体に常に晒されているが、実際にはそれらの病原体は体表の傷から侵入しているのではないかと考えた。即ちそうした創傷箇所をいかに早く治癒力こそが実際の耐病性の鍵となっていると考え、それら治癒力を評価するための候補因子を探すことを本研究の目的とした。健常な魚と創傷時の魚で粘液のタンパク成分を網羅的に解析、比較し創傷治癒に重要なタンパクを特定する。