植物の表皮組織には、葉肉組織とは異なる葉緑体の存在が示唆されているが、その機能については不明な点が多い。本研究では、気孔葉緑体を環境情報処理の基幹として捉え、そこで外部環境の状況の把握と処理を担う鍵因子の発掘を試みる。また従来、表皮(敷石)細胞は葉緑体を欠くとされてきたが、表皮細胞にも葉緑体が存在することを見出した。表皮細胞が葉緑体を保持する生理学的意義や表皮葉緑体の独自の役割を解明する。