高齢者は若年者と比較して脳梗塞発症後の機能回復が弱い。脳梗塞の病態解明を目指した多くの研究が若齢げっ歯類(生後8-15週齢: ヒトで10-20歳代に相当)を用いてきているが高齢者に好発する 脳梗塞の病態を正しく反映していない可能性がある。申請者らは脳梗塞後の組織修復における ペリサイトの役割について解明してきたが加齢に伴い脳梗塞後の機能改善が減弱化するメカニズムについてはまだ未解明である。本研究は若齢マウスと高齢マウス(18-24月齢:ヒトで60-70歳代に相当)での脳梗塞後の脳組織を対比させペリサイト を介した脳梗塞後組織修復の加齢による変化とそれに関連するシグナル伝達経路について解明する。