本研究は、歴史的な組積造建築物(九州大学旧本部庁舎 等)を事例として、以下の学術的「問い」[1]~[3]を解明することと、本研究で新たに提案する参考試験体の作製方法の開発を目的として行う。 [1] 無補強の組積造建築物において、壁体の曲げ破壊やせん断破壊が先行する条件は何か [2] 片面を補強した組積造壁体のねじれは、床の剛性に応じてどの程度緩和されるか [3] 提案する補強によって、開口部周辺の組積造壁体の耐力を想定通り引き上げられるか