実臨床におけるOAの病期進行と臨床情報に関連付けた研究試料から真に治療に結びつく疾患関連因子を発見し、それを標的とした病期特異的治療の有効性を検証する。その達成のため、OA研究の臨床的側面(生体力学的手法)と基礎的側面(生物学的手法)を統合したマルチオミックス解析を立案した。具体的には、早期・進行期OA患者に対する治療前後での関節水腫のメタボローム解析に加え、高位脛骨骨切り術前後での軟骨・骨棘・滑膜のトランスクリプトーム解析とプロテオーム解析を行い、臨床スコアに相関する代謝産物系とシグナル系を明らかにする。さらに、統合オミックス解析を行い、臨床情報に相関した病期特異的ファクターを探索する。