白内障や網膜色素変性症といった眼科的疾患と痙性対麻痺やミオパチーといった内科的疾患を同時に患っている患者は少なくないと思われるが、実臨床では別々の疾患として眼科や内科・小児科に通院されているケースが多いと推測される。研究代表者は眼症状と神経筋症状が単一の遺伝的原因で生じていると考えられる2家系を見出した。1家系目は若年発症の網膜色素変性症、精神発達遅滞、側弯症を伴う筋萎縮症家系であるが、遺伝性筋疾患や遺伝性ニューロパチーの既知責任遺伝子に変異を認めず、2家系目は先天性白内障を伴う痙性対麻痺家系である。本研究では、各疾患の臨床像および責任遺伝子変異を明らかにする。