近年本邦では未曽有の大規模災害が多発している。犠牲者の個人識別は大きな社会的意義をもち、歯科所見による個人識別は歯科医師業務の一つであるが、現在までに大規模災害時に有効な歯科所見採取法および歯科的個人識別法は確立していない。本研究では、平時の個人識別とは異なる災害時において、迅速かつ簡便に行なえる歯科所見採取法として口腔内スキャナを活用しその有効性について検討する。また、その情報から人工知能を活用してデンタルチャートを自動作成し歯科的個人識別を行なうシステムを構築する。