ソフトロボティクス分野の発展とともに柔軟な駆動構造に注目が集まっている.その中でも外部からの磁場により駆動する磁性柔軟材料は,配線なしに空間を介してエネルギー供給可能であり複雑な動きを生み出すことができるため,体内で駆動可能な医療ロボットへの応用等が期待されている.本研究では微細化可能な高い解像度および設計自由度を有する駆動構造作製プロセスを開発する.同時に,幾何学的に非線形な3次元変形を数理的に予測可能な理論的枠組みを構築し,設計手法を完成させる.最終的に,生体の繊毛群挙動や軟体動物腹足類の這行運動を例に取り上げ,柔軟な駆動体の大変形を磁場によって精緻に制御可能であることを実証する.