本研究の目的は、「機能を発揮しない蛋白質-蛋白質間相互作用(PPI)形成過程の中間体を低分子化合物で安定化することにより、機能を発揮する終状態形成を阻害する」という新しいPPI阻害戦略の有効性を検証することである。本研究では細胞接着蛋白質P-カドヘリンによるホモ二量体化を標的PPIとして設定する。研究計画は(I)中間体Xダイマーを安定化する低分子化合物の取得、(II)終状態Strand-swapダイマーの阻害剤の取得、(III)細胞レベルでのPPI阻害効果の検証、の3段階に大別される。