本研究ではX線天文衛星を利用した「史上初の超新星待ち受け観測」の実現を目指す。超新星爆発の瞬間、X線フラックスのピークを伴うショックブレークアウトが予想される。その光度変動は、死に瀕した星の内部状態を推測する現状でほぼ唯一の手段である。この待ち受け観測を実現するには、超新星ニュートリノアラートを受けて、直ちにX線衛星を指向する観測枠組みが必要である。しかし現状では整備が進んでおらず、銀河系で 100 年に一度の超新星イベントの恩恵を宝の持ち腐れにする可能性もある。そこで本研究は、昨年打ち上げのXRISM衛星などを利用して、超新星ニュートリノをトリガーとした半自動的な観測体制の確立を行う。