窒素酸化物無発生燃焼のための高耐熱性触媒材料と高温触媒燃焼器の開発
研究課題情報
- 体系的番号
- JP05555217 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 05555217
- 研究種目
- 試験研究(B)
- 配分区分
-
- 補助金
- 審査区分/研究分野
-
- 工学 > プロセス工学 > 触媒・化学プロセス
- 研究機関
-
- 九州大学
- 研究期間 (年度)
- 1993 〜 1995
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 8,400,000 円 (直接経費: 8,400,000 円)
研究概要
メタンの低温酸化用の触媒としてヘキサアルミネート(Sr_<0.8>La_<0.2>Al_<12>O_<19>,Sr_<0.8>La_<0.2>MnAl_<11>O_<19>:以降SLA,SLMAと略す)にPd (NO_3)_2を含浸した触媒を作り、CH_4の酸化を行ったところ、Pd-SLA触媒は700-800℃付近でPdOの還元による活性低下が認められたが、Pd-SLMA触媒ではSLMAの酸化作用により700-800℃でも活性低下が認められず安定な燃焼が得られた。さらにメタンの低温着火性を目的として種々の触媒材料を試み、特にPd/mAl_2O_3-nMO_X(M:種々の金属)、Pd/mZrO_2-nMO_X系の触媒系を中心に行った。その結果Al_2-NiO担体担持触媒だけが活性の向上を示し、Al_2にNiOの添加量が増えるにしたがって表面積は単調に減少するが、触媒活性は向上しPd/Al_2O_3-36NiOが最大になった。SLMA触媒の欠点である高耐熱衝撃性を克服するため、耐熱性の優れたハニカム支持体SiCとSLMA触媒厚膜形成により触媒ハニカムの耐熱衝撃の向上を目的として種々の実験を行ったところ、SiCとSLMAの両層間にムライト層をスラリーコートすることで解決した。 マンガン置換型ヘキサアルミネートを素材として、ハニカムを形成するセラミックス燃焼触媒開発とガスタービンへの応用の可能性を確立した。さらに引き続いて触媒に活性の燃焼耐久評価、プロトタイプ触媒燃焼器の製作と大気圧での150kW級タービンへの装着試験を進めた。8.5気圧でも大気圧の試験結果とほぼ同様の燃焼性能が発揮されたことから、ガスタービン用高温燃焼触媒の実用性について明るい見通しが得られたと言える。