細胞外二本鎖核酸による光合成細菌の自己凝集機構の解明とその生物工学的活用

研究課題情報

体系的番号
JP12019253 (JGN)
助成事業
科学研究費助成事業
資金配分機関情報
日本学術振興会(JSPS)

科研費情報

研究課題/領域番号
12019253
研究種目
特定領域研究(A)
配分区分
  • 補助金
研究機関
  • 広島大学
研究期間 (年度)
2000 〜 2000
研究課題ステータス
完了
配分額*注記
2,000,000 円 (直接経費: 2,000,000 円)

研究概要

本研究室で単離した光合成細菌Rhodovulum sp.PS88株の自己細胞凝集は、可逆的で非常に強いために,静置後数分内に細胞が凝集沈降し清澄な上澄み液を与える.凝集した本菌を,DNA分解酵素またはRNA分解酵素で処理すると細胞が分散するのに対し,タンパク質分解酵素や種々の多糖分解酵素は全くその効果がなかったので,核酸依存性の細胞外高分子物質(Extracellular Polymeric Substance,EPS)の関与が示唆された.このような核酸を主体とする微生物凝集は,これまでほとんど知られていない.それゆえ,本研究では、微生物による有用物質生産系において,なおざりにされがちな細胞の分離回収プロセスの改良に向けた新規手法を開発することを目的に、本菌の核酸成分に依存する凝集メカニズムを解明した。 細胞表層から抽出した核酸画分には、16S rRNAと電気泳動的に同一バンドが存在したので、対応する同rDNAのSmall subunit(SSU)プライマに用いて、抽出画分の核酸RNAをPCR増幅し、凝集活性をもつRNAとの関係を証明した。さらに、凝集活性画分の核酸成分について検討した結果,1.7kbp付近にRNA核酸画分が検出された.この低分子量の核酸は食塩濃度1%で培養したときの非凝集性細胞には見られず,2%以上の培養時に限定して検出された.一方、大腸菌由来の16S rRNAにも本菌由来のEPSと同程度の凝集活性があることを見いだした。本菌の凝集菌体には、非凝集性菌体に比べて、高い含量の16S rRNAが含まれていることが判明した。

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