極低温領域の固体/冷媒界面における放電特性
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- 箕田 充志
- 研究代表者
- 松江工業高等専門学校
研究課題情報
- 体系的番号
- JP13750291 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 13750291
- 研究種目
- 若手研究(B)
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 工学 > 電気電子工学 > 電子・電気材料工学
- 研究機関
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- 松江工業高等専門学校
- 研究期間 (年度)
- 2001 〜 2002
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 2,200,000 円 (直接経費: 2,200,000 円)
研究概要
超伝導ケーブルや超伝導マグネットなどの超伝導電力機器の絶縁には冷媒と固体の複合絶縁構成が有力であると考えられる。機器の正常な動作を確保するために,極低温複合絶縁を研究することが重要かつ急務であると考えられた。本研究では,下記の項目について研究を実施し,複合絶縁系の破壊メカニズムを検討した。得られた成果は学会にて発表した。 平成13年度は主に,低温用高分子(FRPスペーサ)と冷媒(主に液体窒素)の複合絶縁系にて放電実験を行い,固体と冷媒界面を有する複合絶縁系で問題となる,冷媒異空間での異物挙動が絶縁破壊に与える影響と冷媒との関連について検討した。結果,商用周波数領域の成分をもつ電圧印加において,導電性異物の挙動は破壊に大きな影響を与える可能性が示唆された。 平成14年度は,液体窒素に比べ粘度の低い液体ヘリウムにて同様の実験を行った。その結果,異物の挙動は大きく,絶縁破壊に与える影響が液体窒素に比べ高くなることが示された。初年度で得られた結果をさらに検討するため,高分子への蓄積電荷の影響に着眼した結果,複合絶縁系では絶縁破壊に負極性電荷の影響を受けやすいことがわかった。さらに,冷媒および固体高分子を分離して帯電状況を観測した結果,極低温冷媒および固体高分子表面の帯電量は小さいことがわかった。また,複合絶縁系では直流に比べ交流において絶縁破壊電圧が低下し破壊しやすく周波数が上昇するとその影響も強くなることが示唆された。