文学と犯罪学 ―19世紀フランス文学とデジェネレッサンス(変質)理論―
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- 梅澤 礼
- 研究代表者
- 立命館大学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP15K16714
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 15K16714
- 研究種目
- 若手研究(B)
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 人文社会系 > 人文学 > 文学 > ヨーロッパ文学
- 研究機関
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- 立命館大学
- 研究期間 (年度)
- 2015-04-01 〜 2017-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 2,860,000 円 (直接経費: 2,200,000 円 間接経費: 660,000 円)
研究概要
本研究は、人間が身体的・道徳的に変質しつつあるとする19世紀のデジェネレッサンス理論の誕生の経緯と、それが社会に浸透してゆくようすを、歴史資料と文学作品から読み解こうとしたものである。 その結果、19世紀前半に誕生した奇形学が、犯罪(精神の奇形と呼ばれた)への関心と結びつくことで、のちのデジェネレッサンス理論を準備していたことがわかった。 文学作品に目を向けてみれば、この時代、作家たちも犯罪者やデジェネレの身体と道徳を細かく描写した。しかしこうすることで作家たちは、個人のデジェネレッサンスではなく、数々の社会問題がいまだ解決されないフランス社会のデジェネレッサンスを告発しようとしたのだった。