大気圧プラズマによる植物免疫システム活性化の分子基盤と病害防除への応用
研究課題情報
- 体系的番号
- JP16K14858 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 16K14858
- 研究種目
- 挑戦的萌芽研究
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 生物系 > 農学 > 生産環境農学 > 植物保護科学
- 研究機関
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- 東北大学
- 研究期間 (年度)
- 2016-04-01 〜 2020-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 3,640,000 円 (直接経費: 2,800,000 円 間接経費: 840,000 円)
研究概要
大気圧プラズマをイネ種子に照射すると、イネばか苗病やイネ立枯細菌病の発生が軽減された。また、シロイヌナズナ葉への照射により、ウイルス増殖が抑制された。植物の生体防御システム(植物免疫)の誘導には、シグナル分子として、活性酸素・窒素種の関与が知られているが、プラズマの照射により生成される短寿命活性分子種を解析から、気層中に過酸化亜硝酸など殺菌効果が期待される物質やN2O5が、液層中にはNO3-の生成が検出された。さらに、プラズマ照射した植物では、防御関連遺伝子PR1, PDF1.2, ChiBの発現が顕著に誘導されたことから、プラズマ照射により植物免疫システムが活性化される可能性が示された。
プラズマを植物種子や葉に照射することにより、殺菌作用や植物免疫を介して病気の発生を抑制できることが明らかになった。これらの知見は、プラズマを活用することにより、農薬のみに依存しない病害防除と安全・安心な農産物の生産の実現や、農薬の使用を削減することによる環境保全への貢献が期待できる。 さらに、プラズマ照射により生成される活性分子種が明らかになったことは、プラズマ照射が植物の生育に及ぼす影響(効果)を明らかにする上で、重要な知見を提供したことになる。
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1040282256897956480
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- KAKEN