配位アシンメトリー:非対称配位圏設計と異方集積化が拓く新物質科学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP16K21733
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 16K21733
- 研究種目
- 新学術領域研究(研究領域提案型)
- 配分区分
-
- 基金
- 審査区分/研究分野
-
- 理工系
- 研究機関
-
- 東京大学
- 研究期間 (年度)
- 2016-06-30 〜 2023-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 61,360,000 円 (直接経費: 47,200,000 円 間接経費: 14,160,000 円)
研究概要
国際活動支援班は、本領域「配位アシンメトリー」が国際的に認知され、異分野の研究者の啓発・交流・連携の場として機能するための施策を強力に推進した。具体的には、国際シンポジウム(後半はオンライン)や、錯体合成・理論計算・物性測定等の原理と実験技術を学ぶ「融合基礎・実習コース」(計22回、講師32名)を開催した。また、国際活動支援班の経費から、領域メンバーの海外派遣や海外研究者の招聘および雇用、および様々な分野の若手研究者が主催する勉強会に対して資金援助を行い、大学院生や若手研究者の視野の拡大や専門性の向上を図り、研究成果発表や研究交流の機会を積極的に作った。
本領域において、錯体化学を基軸として発展した金属錯体の非対称配位圏の構築原理は、最もシンプルな金属中心キラリティーからより複雑な原子や分子の異方集積化に基づく、様々なタイプの非対称物質の新発見と物性・機能発現に発展した。これらはあらゆる物質合成科学の発展に波及し、分子創成化学、理論・計算化学、固体物性化学、超分子化学、触媒化学、分子組織化学、配位空間化学などの国際的発展と学問的融合を促した。本領域で促進された異分野融合交流は、新たに非対称物質化学の発展・拡大を指向した研究プロジェクトにつながりつつあり、次世代の物質創成、医薬学、工学、生体・環境関連科学への広い展開が期待される。