非構造性帯水層への炭酸ガス地中貯留実現のための研究
研究課題情報
- 体系的番号
- JP17H01291
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 17H01291
- 研究種目
- 基盤研究(A)
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 理工系 > 工学 > 土木工学 > 地盤工学
- 研究機関
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- 九州大学
- 研究期間 (年度)
- 2017-04-01 〜 2022-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 42,900,000 円 (直接経費: 33,000,000 円 間接経費: 9,900,000 円)
研究概要
本研究では,非構造性帯水層として考えられる堆積岩を対象として,飽和岩石内でのCO2の流動特性,貯留特性を明らかにするための室内実験装置を開発し,室内実験からそのメカニズムを明らかにした。そして,岩石内の貯留の新しい透過・貯留モデルを構築し,そのモデルを実装した数値シミュレーションの開発を行った。その結果,難透過性砂岩中のCO2の透過挙動は,選択的経路をとりながら複数回拡幅していくこと,CO2は,一様に界面を維持しながら岩石内を侵入するのではなく,分岐しながら岩石内を侵入していくこと,CO2が貯留された岩石は,ガストラップによりCO2飽和度分布が不均一になることを明らかにした。
CO2の地中貯留・固定は,構造トラップ,残留ガス,吸着,溶解といったCO2地中固定の深化過程があり,これまで,CO2貯留に関する様々な実験的研究が行われているが,非構造性帯水層を貯留層としたCO2の挙動を解明することができた。 特にCO2の透過挙動が選択的な透過挙動が生じること,そして貯留されたCO2が岩石中にガストラップされることを明らかににすることができたことが大きな学術的意義である。また,この結果は,構造トラップに依存しない我が国の地質環境に応じた独自のCO2貯留・固定技術を確立することができる可能性を示すことにつながり,大きな社会的意義があると考えられる。
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1040282256931029760
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- KAKEN