ブラックホール連星形成過程の理論的研究
研究課題情報
- 体系的番号
- JP17H06360
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 17H06360
- 研究種目
- 新学術領域研究(研究領域提案型)
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
-
- 理工系
- 研究機関
-
- 東北大学
- 研究期間 (年度)
- 2017-06-30 〜 2022-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 122,980,000 円 (直接経費: 94,600,000 円 間接経費: 28,380,000 円)
研究概要
重力波源天体であるブラックホール(BH)連星の起源を、理論的研究により調べた。 得られた主な結果の通りである: 1)孤立大質量連星形成に関して、宇宙初期の低金属量環境において形成されうる大質量連星の性質を調べたところ、初代星は数十質量からなる大質量の連星系として形成されることが分かった。 2)低金属度連星の進化についての解析モデルにより調べた。その結果、重力波観測で見つかっているBH合体のすべてが孤立連星起源であるとしても矛盾がないことを示した。3)星団進化に対する重力多体計算により、星同士の動的相互作用による連星形成割合を見積もった。星数が小さな散開星団でも連星BHが形成可能なことが分かった。
理論研究により、様々な形成シナリオの下でブラックホール連星の性質を予言することで、今後さらに質量ともに増える観測データとの比較を通じて、BH連星形成過程を解明するための理論的基盤を整備することが出来た。 またブラックホール連星の起源という問題は一般の方々にも関心が深いテーマであり、社会的なインパクトも大きいといえるだろう。