脳梗塞再発予防のための身体活動量指標の確立に向けたデーターベースの構築
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- 潮 みゆき
- 研究代表者
- 福岡女学院看護大学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP17K17442
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 17K17442
- 研究種目
- 若手研究(B)
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 生物系 > 医歯薬学 > 看護学 > 臨床看護学
- 研究機関
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- 福岡女学院看護大学
- 九州大学
- 研究期間 (年度)
- 2017-04-01 〜 2024-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 4,290,000 円 (直接経費: 3,300,000 円 間接経費: 990,000 円)
研究概要
軽度の非心原性脳梗塞既往患者の中強度以上の身体活動量を測定し、脳梗塞の再発歴および再発リスク因子の保有との関連を明らかにする。脳梗塞の既往がある45人の外来患者(67.0±10.2歳)の身体活動量を測定し、脳梗塞の再発歴を調べた。再発を経験した9人の患者は、再発歴を持たない患者と比較してMVPAが低く(p=0.011)、あわせてVFL(p=0.007)と体脂肪率(p=0.007)が高かった。ロジスティック回帰分析の結果、中強度以上の活動が多い人(10METs以上/週)で再発歴の保有率が有意に低かった(オッズ比0.01,95%信頼区間0.001-0.999,P=0.050)。
TIAおよび非心原性の軽症脳梗塞の再発を経験した患者は中強度以上の身体活動量が低く、内臓脂肪レベルが高かった。低い中強度以上の身体活動量と内臓脂肪型肥満の保有は脳梗塞再発リスクの指標となる可能性が指摘された。このことは脳梗塞再発のリスク評価においては、BMIや体脂肪よりもVFLの精度が高い可能性を示している。BI法は侵襲がない簡便な測定用具であり、臨床の様々な診療科で使用されている。今後は軽症脳梗塞患者の再発予防においても、BI法の有用性を検討していく必要がある。