タイ国営GAP基準における認証水準の段階的分化の可能性―野菜に関する事例研究
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18H02292
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18H02292
- 研究種目
- 基盤研究(B)
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 小区分41020:農業社会構造関連
- 研究機関
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- 立命館大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2022-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 17,030,000 円 (直接経費: 13,100,000 円 間接経費: 3,930,000 円)
研究概要
本研究では、キャベツと唐辛子という2つの作物に関し、タイのQ-GAP認証農家と非認証農家との比較を通じて、Q-GAP認証の生産工程管理における生産農家のコンプライアンスの実態を解明し、生産活動におけるQ-GAPの有効性の検証を試みた。キャベツについてはQ-GAP認証農家41世帯、非認証農家90世帯の社会経済調査を行い、併せて、作物サンプルを収集して、残留農薬分析を行った。その成果は、2021年6月にSustainabilityという国際ジャーナルにおいて発表した論文に収めた。唐辛子についても同様な方法で認証農家100世帯、非認証農家229世帯からデータを得、現在分析を進めている。
本研究成果がもつ学術的意義は、Q-GAP認証農家のコンプライアンスの実態を解明する上で、参加農家のコンプライアンス(工程管理)に関する社会科学考究と残留農薬検査(結果管理)による自然科学分析を有機的かつ選択的に関係づけることを通じて、工程管理が結果に及ぼす多様な因果関係を明らかにすることである。また、認証農家が非認証農家と比べてどの程度多くの残留農薬を結果するかに関して得られた知見は、Q-GAP政策の見直しという観点から社会的意義があるといえる。