マントル遷移層スラブの軟化と深発地震に関する実験的研究
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18H05232
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18H05232
- 研究種目
- 基盤研究(S)
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 大区分B
- 研究機関
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- 九州大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-06-11 〜 2023-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 140,920,000 円 (直接経費: 108,400,000 円 間接経費: 32,520,000 円)
研究概要
長年未解決とされてきた遷移層スラブの軟化と深発地震の発生という2つの問題を取り上げ、非平衡相転移と変形の相互作用というダイナミックな観点から実験研究を行った。世界に先駆けて、D-111型高圧変形装置と放射光単色X線、AE測定システムを組み合わせたその場観察手法を開発し、遷移層圧力下の定量的変形場でオリビン -スピネルおよびポストスピネル相転移実験に成功し、非平衡相転移が岩石の軟化や変形の局所化、さらにはせん断不安定化を誘起するプロセスを見出した。また2段階で起こるポストスピネル相転移やMORB層のポストガーネット相転移が遷移層スラブのレオロジーを支配するという新たな概念を見出した。
固体地球の最大の特徴であるプレートテクトニクス型マントル対流について、長年未解決とされてきた深発地震の発生と深部プレートの軟化という2つの問題を取り上げ、岩石の相転移と変形の相互作用というダイナミック な観点から実験研究を行った。世界に先駆けて、D-111型高圧変形装置と放射光単色X線、AE測定システムを組み合わせたその場観察手法を開発し、マントル遷移層の変形場を再現して相転移実験を行うことに成功した。本研究により、沈み込んだ海洋プレートがマントル遷移層では岩石の相転移によって地震を引き起こしつつも、下部マントルでは逆にその強度を失い非地震性化していくプロセスが明らかになった。