妊娠によるFontan循環と胎児循環の変化メカニズムの解明
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18K08109
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18K08109
- 研究種目
- 基盤研究(C)
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 小区分53020:循環器内科学関連
- 研究機関
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- 九州大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2023-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 3,900,000 円 (直接経費: 3,000,000 円 間接経費: 900,000 円)
研究概要
妊娠前のFontan循環としては比較的安定している症例が多かった。Fontan循環における妊娠においては、不整脈の出現はなかったものの、心不全の出現などのイベントがみられた。抗凝固療法を行っており、血栓イベントはなかったものの、出血性イベントが起こる傾向にあった。房室弁逆流や、BNPの上昇などもみられ、全体として、妊娠による循環血漿量の上昇がフォンタン循環へ影響を与えいることが示唆された。新生児は早産、低出生体重の傾向にあることがわかった。胎児においては、Tei-indexが上昇している傾向にあり、胎盤循環の影響が示唆された。
Fontan術後の予後が改善されてくる中で、成人に到達する患者も増加しておきており、小児から成人へという従来の移行期医療に加え、先天性心疾患患者が妊娠し出産をするという周産期における移行期医療も重要性が増している。しかしながら、どのように管理するのが適切なのかはまだ確立されていない。本研究によって、Fontan循環での妊娠による血行動態の変化や妊娠の転帰の一部を明らかにすることができ、今後の治療方針の確立につながると いう意味で意義があったと考える。