認知バイアス効果を応用した子どもの健康格差介入プログラム開発
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18K10660 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 18K10660
- 研究種目
- 基盤研究(C)
- 配分区分
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- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
- 研究機関
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- 神奈川県立保健福祉大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-04-01 〜 2021-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 4,420,000 円 (直接経費: 3,400,000 円 間接経費: 1,020,000 円)
研究概要
本研究は、家庭教育力を底上げし、子どもの健康格差を解消するために、情緒・経験則システムによる認知バイアス効果を活用した「思わず興味を持ってしまう」情報発信プログラム開発が目的である。エンターテイメント性の高いコンテンツの中に育児情報を織り込んだ「おもしろくてためになる」プログラムを、講演形式で開発および実施した。その中で参加者間のネットワーキングの重要性が明らかとなり、対面式の講演で活用できる教材「子育てあるあるすごろく」を開発した。参加者が短時間で楽しみながら心的距離を縮めることができ、安心感につながるなどの効果が得られた。また、時間を選ばす情報を得られる仕組みとして、動画教材も作成した。
文部科学省では家庭教育支援チームを設置し、講座による啓発や地域で親子交流の場を設けるなどの活動をしており、支援はすでに広がりつつある。しかし、家庭内に葛藤がある、経済状態が不安定、養育力が低いなどの問題を持つ家庭は、支援が届きにくいという実態がある。こうしたハイリスク家庭の子どもこそ生活習慣の確立が難しく、心身の健康問題を生じる可能性が高いにもかかわらず、その親は公的機関の文書やチラシへの反応が弱く、講演や地域の集会には参加しないことが多い。本研究で開発したコンテンツは、こうしたハイリスク家庭に情報を届けられる可能性があり、子どもの健康格差の解決に寄与できるものである。