アジア蒸暑地域における地域性を考慮したグリーンビル環境性能評価手法
研究課題情報
- 体系的番号
- JP18KK0125
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
- 研究課題/領域番号
- 18KK0125
- 研究種目
- 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
- 配分区分
-
- 基金
- 審査区分/研究分野
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- 中区分23:建築学およびその関連分野
- 研究機関
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- 東京都立大学
- 研究期間 (年度)
- 2018-10-09 〜 2023-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 17,940,000 円 (直接経費: 13,800,000 円 間接経費: 4,140,000 円)
研究概要
主に東南アジア諸国を含むアジア蒸暑地域においては,経済的な発展を背景に都市開発が急速に進む中,大量に冷房エネルギーを消費する大規模な都市建築物が増加している。2000年頃に欧米で開発されたグリーンビル評価システムがアジアでも普及しており,多くの都市建築物はグリーンビル認証を取得している。しかしながら,設計性能に主眼を置いた認証であるため,竣工後の運用時における環境性能は不明であった。 そこで,本研究では実測調査や公開データベース等に基づいた実態性能把握と,アジア蒸暑地域の地域性に適合した環境性能評価手法の検討を行った。室内環境の嗜好が異なるなどの特性を踏まえた環境設計・評価を提案した。
建築分野におけるCO2排出量は40~70%を占めており,カーボンニュートラルに向けて重要な領域である。中国・インドを含むアジア全体の排出量は2030年には世界の過半を占めるとされ,この地域の大都市の多くは高温多湿気候に位置するが気候風土が異なる欧米で主導される建築基準・評価システムが標準となっており,その問題点を本研究でデータに基づいて明らかにした。ここで,日本が有する技術が,この地域の低環境負荷建築の実現に貢献する可能性が大きいことを示した。以上の問題点について,アジア諸都市の大学研究者・建築実務者等と意見交換し,今後の課題と行動計画を共有した。