本研究では、800℃以上の高温でもナノサイズの微細構造を消失しない超耐熱性ナノコンポジット熱電変換材料を開発することを目的とする。このため、高温での応用が期待されている酸化物系熱電変換材料に、耐熱性が高く金属的な高い導電性を持ち、拡散防止材料として優れた性能を持つTiNやZrNなどの窒化物を組み合わせてナノコンポジット化を行う。これにより、ナノ構造化によって得られる優れた熱電変換性能を高温でも長期間保持できる汎用性の高い手法を開発すると同時に、特に酸化物/窒化物ヘテロ界面での伝導電子のエネルギー選択的透過挙動を詳細に検討することにより、ナノコンポジット熱電材料における界面の役割を解明する。