本研究では、学習科学の分野で近年広く用いられるようになったデザイン実験という新たな研究手法を採用し、視点取得モデルに沿って、聞き手の視点と理解状況を意識した説明ができるようになるための指導法の開発を行う。そして、その説明がどの程度聞き手に理解されたかだけでなく、①話し手自身の理解も深めているかどうか(教え手学習効果)や、②その説明が起点となって話し手の知識構築につながるような認知的な葛藤やメタ認知的な省察が生じているかどうかも検証し、その成果を授業デザインの基本原則としてまとめることを目標とする。