東南アジア諸国は、近年、契約農業の推進と高付加価値農産物・食品のバリューチェーン構築を国家プロジェクトとして位置づけている。ただし、伝統的市場と近代的市場とが二極化して併存する独自の市場構造が成立していること、また農家の零細性と組織化の遅れといった背景からバリューチェーン構築の課題も多い。本研究は、東南アジア型の契約農業及び農産物バリューチェーンの推進方法の解明を長期的目標とする。その第一段階として、地域・品目間の事例調査をメタ分析可能とする、実態調査から数量分析までの一貫した調査・研究体系の構築と適用を試みる。