「共育ち保育」ではぐくむ親子関係と社会適応力

  • 宮武 大和
    研究代表者
    学)創造の森学園札幌トモエ幼稚園

研究課題情報

体系的番号
JP20906026 (JGN)
助成事業
科学研究費助成事業
資金配分機関情報
日本学術振興会(JSPS)

科研費情報

研究課題/領域番号
20906026
研究種目
奨励研究
配分区分
  • 補助金
審査区分/研究分野
  • 教育学・教育社会学
研究機関
  • 学)創造の森学園 札幌トモエ幼稚園
研究期間 (年度)
2008 〜 2008
研究課題ステータス
完了
配分額*注記
450,000 円 (直接経費: 450,000 円)

研究概要

1. 研究目的 近年は人間関係の希薄さから、子どもが育つ過程で親子共に孤立する例が多く指摘されている。それを防ぐために、子どもだけでなく親も含めて家庭全体を支える取り組みを行っている保育園や幼稚園がある。そこでは、親子が人間としてどのように成長していくか人生全体を考え、生活していく上で必要不可欠な他者とのコミュニケーション能力をどのように育てるかという支援を行っているが、その効果が確かめられるのは卒園後しばらくたってからになる。そこで、本研究では共育ちの場である「保育其同体」をつくる取り組みをしている保育園・幼稚園で育った高校生・大学生が、その後の親子関係をどのように構築し、学校や社会の中でどのように生活しているのかを調査し、一般の高校生・大学生と比較検討することでその効果を調査した。 2. 研究方法 保育共同体をつくる取り組みをしているH保育園・S幼稚園の卒園生(高校生・大学生約400名)に対して質問紙形式のアンケート調査を行い、同じ地域の一般の高校生・大学生(400名)にも同一のアンケート調査を行い比較検討した。 3. 研究成果 H園・S園ともに、子どもと父親との関係がずばぬけて良好である点、精神的な安定度が高く自分の将来の目標を具体的にもって生活している点が同地域の一般の高校生・大学生と比較して大きく異なることが読み取れた。子どもと父親とのコミュニケーションがとれていることは、両親が協力して子育てをしているということが推察され、子ども自身の精神的な安定度を高めることに寄与していると考えられる。 保育共同体をつくり、子どもと親を一緒に育てていく取り組みは、保育園・幼稚園在園中のみならず、そこで培った親子のコミュニケーションを生かして卒園後も親子関係を良好に保ち、子育てに有益に作用していることがわかった。

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